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令和3年7月5日(月)富山市薬剤師会学術講演会のご報告

Zoom配信にて医療財団法人桜仁会さくら内科・脳神経クリニック理事長 松田博先生より
『片頭痛診療の新たな治療戦略~エムガルティが巻き起こすパラダイムシフト~』
と題してご講演いただきました。

 「頭痛」と一言で表しても様々な病態が潜んでいることがあります。診断の際には、片頭痛や緊張型頭痛などといった「一次性頭痛」とくも膜下出血といったように原因のある「二次性頭痛」を鑑別しなければならず、まずはMRI検査などを行い危険な二次性頭痛の除外診断をします。その後、一次性頭痛をアルゴリズムに従い「片頭痛」、「緊張型頭痛」、「薬物乱用頭痛」に分けて診断をしていきます。今回の講演では、その中でも「片頭痛」について「片頭痛の特徴」、「診断」、「薬物療法と非薬物療法」、「予防薬の使い分け」の基本をご教授いただきました。最近では、ガルカネズマブ(エムガルティ®)などの抗CGRP抗体関連薬は、片頭痛治療においては頓挫薬としてトリプタンが登場した以来のパラダイムシフトを起こすと思われ、頭痛診療においては新たな治療戦略と期待される。最後に、現代では、電話やパソコンのヘッドセットや髪留めによる締めつけ感、ヘルメットなどによる閉塞感、マスク生活の不快感などによっても頭痛を起こしうるということでした。
薬局での患者対応時に、慢性的な「頭痛」を訴える患者に出会うことがあります。トリアージを行ったり、服薬指導などの患者対応を行ったりという場面で大変参考になる講演でした。

質疑応答抜粋
・トリプタン製剤の使い分けについて
立ち上がりの速さや効果は実際に投薬してみないとわからない。患者によって強弱の考え方は異なる。例えば、お酒の酔い具合が人によって違うようなもの。
・予防薬+「ガルカネズマブ(エムガルティ®)」で頭痛治療を行う際に、予防薬を減薬する可能性はあるか?
もちろん予防薬を減薬できる可能性はある。
・漢方薬の使い分けについて
呉茱萸湯は急性期において即効性を期待できる。また、トリプタン製剤が使えないまたは使い過ぎの場合に投与することがある。五苓散は小児の片頭痛や嘔吐がある場合に、さらに、当帰四逆加呉茱萸生姜湯は冷え性傾向がある場合などのように使い分けすることがあるが患者の状態に応じて検討する。
・慢性上咽頭炎や低血糖と頭痛の関係について
上頸部痛や副鼻腔炎、低血糖症状などによる頭痛があり得る。それぞれの疾患の鑑別と治療を要する。


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